タッチ

作者あだち充
掲載誌週刊少年サンデー
掲載期間 1981年36号~1986年50号
話数全258話
巻数全26巻
設定★★★★
キャラ ★★★★★
ネーム★★★★★
画力★★★★

『さすが双子だなァ。 真剣な顔してる時は、わたしでも見分けにくい。』

作品解説

顔は似ているが性格は正反対の上杉達也と上杉和也の双子の兄弟と、その隣に住む幼馴染の浅倉南の3人は、両家の間に建てた離れ部屋で一緒に過ごす仲だった。中学3年になった3人は、野球に打ち込む和也、いつもダラけている達也、そんな二人を支える南とそれぞれに成長していた。そして、お互いに男と女として意識し始めるのであった。
国民的大ヒットラブコメ漫画。作者の好きな落語の影響であろう、ひねりのきいたセリフと交差する物語の展開は絶品。そして、風景のコマすらも作品の重要な“間”を作る装置として働いているという計算された作りは、作者独特のリズムを作ることに成功している。独特の間で語られる落語(要するに名人芸)なので、同じ話を何回しても(同じような漫画ばかり描いても)、やっぱり面白いという域まで達している。また野球漫画としても画期的で、それまでの野球漫画はゲーム自体を主軸にした、いわば野球をやっている人の視点で描かれていたのだが、この作品は野球を見ている人の視点(水島先生が野球を風景として使っていてけしからん的な発言をしたらしい)で描かれている。実際に、野球をやっている(た)人よりも、見ているだけの人の方が圧倒的に多いはずで、そういった意味では他のどの作品よりもリアルな野球を感じられる。

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前作ナイン次作ラフ
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